【名古屋・四間道】都心のエアポケットへ。屋根神様と土蔵が織りなす歴史散策(前編)

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レストランにリノベーションされた四間道の土蔵 東海
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名古屋駅から地下鉄でわずか一駅。近代的な高層ビルが立ち並ぶ名駅エリアのすぐ裏手に、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような静寂な通りがあります。「四間道」(しけみち)です。

今回は、名古屋駅からすぐに行ける「都心のエアポケット」、四間道の歴史的な町並み保存地区を歩きます。

アクセス:高層ビルの足元から江戸時代へ

スタート地点は、地下鉄桜通線・国際センター駅です。

名古屋市営地下鉄桜通線 国際センター駅2番出口と名古屋高速
四間道への最寄り駅、地下鉄国際センター駅2番出口。眼の前の名古屋高速の反対側へ向かいます。

2番出口を出ると、目の前には名古屋高速都心環状線が走っています。この近代的な風景の裏側に、江戸時代の町並みが隠れています。

名古屋高速から離れるように歩いていくと、炭火焼き屋とマンションが見えてきました。この角を左に曲がります。

四間道へ向かう路地とマンションの角
四間道へのアプローチ。この角を曲がると、歴史的な町並みが近づいてきます。

路地を曲がると、遠くに白壁の土蔵が見えてきました。ここから空気が少し変わります。
手前に見える駐車場は、車で来た時に使えそうです。

今回の写真はすべてGoogle Pixel 7aで撮影しました。路地裏の微妙な光の加減や、土蔵の白壁の質感もきれいに残せます。少し古いスマホでもここまでできます。旅の記録には、手軽に高画質で撮れるスマホが相棒に最適です。

四間道へと続く直線道路と遠くに見える土蔵
炭火焼き店を曲がった先。遠くに土蔵の白壁が見え始め、四間道まであと少しです。

四間道の始まり「浅間神社」

通りの入口に到着すると、まず目に入るのが立派な石柱と、こんもりとした森のような神社です。

名古屋市町並み保存地区 四間道の入口と浅間神社
四間道の入口。左手には浅間神社があり、ここから町並み保存地区が始まります。

右下の電信柱の足元に、道標が立っています。そのアップがこれ。

四間道の石造りの道標
四間道(しけみち)の道標。元禄の大火(1700年)の後、防火のために道幅を4間(約7m)に広げたことが名前の由来です。

ここにある「浅間神社」(せんげん)は、江戸時代の「尾張志」にも記述が残る古社です。1647年(正保4年)にこの地に移ってきたと伝えられています。

浅間神社の鳥居と境内の様子
浅間(せんげん)神社。1647年(正保4年)にこの地に移ったと伝えられています。

境内には樹齢300年を超えるクスノキやケヤキの大木があり、都心とは思えない静けさを作っています。これは一番大きなクスノキです。枝が隣のマンションに迫っています。

浅間神社の境内にある巨大なクスノキ
浅間神社の境内にある樹齢300年超のクスノキ。市の保存樹木に指定されており、圧倒的な存在感です。

手水舎の隣には古い井戸も残されており、生活の中に水と信仰があった歴史を感じさせます。

浅間神社の手水舎と古い井戸
浅間神社の手水舎の隣に残された古い井戸。この土地の歴史の深さを感じさせます。

なぜ「四間道」という名前なのか?

四間道がどうやってできたのか?浅間神社の横に案内板がありました。

名古屋市四間道町並み保存地区の案内板と地図
「名古屋市四間道町並み保存地区」の案内板。清洲越しで移転してきた商人の町の歴史が記されています。

この地区の始まりは慶長15年(1610年)。名古屋城築城に伴い、清洲から町ごと移転してきた「清洲越し」のときにできた商人の町が起源です。

それから長い間繁栄してきましたが、元禄13年(1700年)の大火で町は大きな被害を受けました。そこで、防火のために道幅を4間(約7m)に広げました。これが「四間道」という名の由来です。

土蔵とモダンなレストランの融合

四間道の特徴は、なんといっても町並みの景観美です。

四間道の通り 左に民家 右に土蔵が並ぶ風景
左側には町家、右側には石垣の上に建つ土蔵。四間道ならではのコントラストです。

通りの東側(写真右)には、石垣の上に土蔵が連なっています。これは火事から荷物を守るための工夫です。一方、西側(写真左)には町家が建ち並んでいます。

現在、これらの古い土蔵や町家は、その雰囲気を活かしてモダンなレストランやカフェにリノベーションされています。左側の土蔵の隅にプレートが貼ってあります。

四間道レストランMatsuuraの看板
土蔵を改装した「四間道レストラン Matsuura」の看板。

例えばこちらの「四間道レストラン Matsuura」のように、歴史ある空間でフレンチなどを楽しめるお店が点在しています。

たくさん写真を撮るとバッテリーが心配なので、小型のモバイルバッテリーは必須です

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名古屋独特の信仰「屋根神様」を見上げる

四間道を歩くときは、ぜひ少し視線を上げてみてください。「屋根神様」に出会えるはずです。

旧家・中村家の屋根にある屋根神様の祠
築200年と言われる商家、中村家の屋根神様(屋根の上に祀られた祠)。津島・秋葉・熱田の三社を祀っています。

屋根神様は、軒上や屋根の上に小さな社を祀る、名古屋独特の風習です。こちらの中村家では、津島神社・秋葉神社・熱田神宮の三社を祀っています。

屋根神様の祠のアップ 熱田神宮の御札
屋根神様のアップ。扉が開かれており、中央に「熱田神宮」の御札が祀られているのが見えます。

四間道周辺には、屋根神様がもう1軒あります。

専用の屋根と柵が設けられた立派な屋根神様
こちらの屋根神様には、雨除けの屋根と柵が設えられており、大切に守られていることが伝わります。

こちらも屋根神様のアップを撮りました。こちらの屋根神様は、扉が閉じています。

疫病や火災から身を守る庶民の信仰が現代にも生きている、それを目の当たりにすることができる場所です。

閉じられた屋根神様の祠
軒上に鎮座する屋根神様。名古屋独特の信仰の形が、ここ四間道には数多く残っています。

未来へつなぐ保存活動

修理工事中の愛知県指定有形文化財 伊藤家住宅
愛知県指定有形文化財、伊藤家住宅。四間道で最も立派なこの土蔵は、現在保存修理工事が行われています。

愛知県指定有形文化財の伊藤家は、四間道を代表する土蔵です。この日は、解体・復元工事中のため、見られませんでした。

あの土蔵のレストランのように、古い町並みを守りながら活用していくという、街の意志を感じます。

四間道の先に続くもの…昭和の商店街へ

四間道の終わり付近の街路
四間道の南端付近。通りの先に、特徴的な突き出し看板が見えてきました。

四間道の出口がに、上空に突き出した何かが見えてきました。

この先、江戸の町並みを残す四間道はガラリと雰囲気を変え、名古屋で最も古い商店街の一つ、「円頓寺商店街」(えんどうじ)が続きます。

後編の円頓寺商店街の記事では、レトロなアーケード街で見つけた「昭和の雰囲気そのままの店」「名古屋弁おみくじ」「黄金の信長像」など、ディープな魅力をご紹介します。

四間道へのアクセス

地下鉄国際センター駅から徒歩5分、名古屋駅からでも徒歩15分です。アクセスは断然地下鉄がオススメです。

公共交通機関で四間道へ行く

地下鉄桜通線国際センター駅2番出口を出て、名古屋高速の高架から遠ざかる方向に歩きます。

炭火焼き屋の角(2026年1月現在)を左に曲がり、徒歩数分です。
曲がると遠くに土蔵が見えますので、それも目印になります。

途中の目印はこちらをご覧ください。

車で四間道へ行く

桜通から四間道に入ります。

  • 名古屋駅からは、泥江町交差点で名古屋高速を越えてから、3本目の筋を左折。
  • 栄からは、堀川を越えた桜橋西交差点の次の筋を右折。

2026年1月現在、四間道に入ってから、町並み保存地区の手前に駐車場があります。

名古屋の魅力に触れる

この記事を書いた人
Windcastor

日本全国を旅して心に残る風景を撮っています。
好きな旅行先は沖縄。今までで一番感動したのは室戸岬の海。行ってみたいイベントはYOSAKOIソーランと芋煮会。運転しないけど高速道路マニア。
見どころだけではなく、車と公共交通でのアクセスもしっかり解説します。

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